2009年01月29日
草の根協力ベトナム訪問記 その2

Cam Thanhにある8つの村では、収集作業にはそれぞれ2名の作業員が配置されています。
作業員は住民投票で選ばれた地域住民だそうです。
主な作業は、車が入れない家のゴミを運んで収集車に乗せること。回収方法などのトレーニングも実施しています。
収集現場のゴミを見た限りでは、ひと目で草木ゴミが多いことがわかりました。全体のおよそ7割が草木ゴミのようで、コンポスト(堆肥)化の必要性と可能性がありそうです。
また「農村の人たちへ、ゴミ分別の分かりやすい資料があれば提供してほしい」とのことで、来年度の沖縄研修では住民への分かりやすい説明方法(資料作り、プレゼンテーション)などを盛り込みたいと考えています。

さらに、Cam Thanhがモデル地区になっている理由として、ゴミのポイ捨て防止、散乱ゴミの抑制というねらいがあるようです。実は今までは、川にゴミを捨てる習慣があったんですね。
この地区のバイマオ川ではエビなどが育っているのですが、水椰子(写真↑)がマングローブのような役割を果たしています。また水ヤシは茅葺屋根のように、収穫して屋根を葺くのに観光客向けのカフェなどでよく使われているそうで、なかなか情緒があっていい感じになります。
自然が残っているCam Thanhで3Rを始めてから、ゴミを川に捨てる人が激減したということで、実際に川を見ても、今はゴミひとつ見当たりませんでした。
体験・観光農業としてミズヤシの収穫などもできるようにと考えられているようです。

次に訪れたのは、オーガニック野菜農園。
こちらは観光農園を兼ねていて、外国人は1万5千ドン(約100円)の入場料を払って入ります。
ここは生ごみ処理のモデル候補になっている施設で、人民委員会が試験的に設置しています。
野菜の出荷先は、ダナンのメトロスーパーや、ホイアン市内の一部のホテルやレストラン。
現在は、近くの海で採れる改装を使って堆肥を作っているそうですが、その海草に生ごみコンポストを加えることを計画中です。また、周辺ではピーナッツ油をしぼった後のカスを肥料にしている家庭もあるそうです。
観光農園では、観光客が農業を体験できるようになっていて、農園のコンセプトが非常に面白い。 (体験料35USドル)
生ごみコンポストを使用できれば有機系の廃棄物の減量ができるし、沖縄に来ていた研修員Trinh氏によれば、Cam Thanh地区には庭のある家がほとんどなので、各家庭では穴を掘って草木を入れコンポスト化することを昔からやっているとのことで、海草と混ぜて堆肥を作るマニュアルを作りたいということでした。
ということで、次回はホイアン市天然資源環境局でのミーティングについて報告します。
(その1)(その3)
Posted by くるくるリサイクル at 10:26│Comments(0)
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